便秘が腰痛を引き起こす|痛みの原因は腸内に溜まったガス
妊娠後期になると、大きくなったおなかにより腰への負担が増え、腰痛に悩まさる妊婦さんが多くなります。そこに、便秘が重なってしまうと腰の痛みが増してしまいます。
便秘になると大腸の中に便がたまります。その便は腐敗し、たくさんのガスを発生してしまいます。この溜まった便とガスによって大腸は広げられ、周りにある背骨や腰、骨盤を圧迫するため、腰周りの血液の流れが悪くなってしまいます。すると、腰周りに老廃物が溜まるため、腰痛が悪化してしまいます。
また、大腸に溜まったガスは腸壁から吸収され、血液に混じり、血液を汚します。汚れた血液は全身に送られ、腰に達したときに腰痛を悪化させてしまうことがあります。
便秘による腰への負担を減らすには
便秘によって腰周りの血行が悪くなり、腰痛を悪化させますが、血行不良は便秘の悪化にもつながります。大腸の血行が悪くなることで、大腸の動きが低下するからです。つまり、血行を改善することは、腰痛だけではなく便秘の改善にもつながります。
体の血行を改善するには、体を温めることが有効です。体が温まると、血管が広がり、血液の流れが良くなるからです。
便秘解消には、冷たい水を飲むと良いという話を聞いたことがあるかと思います。冷たい水が大腸を刺激して、大脳の動きを活発にして、排便をスムーズにしてくれます。
ただし、冷え性の人や腰痛を持っている人が冷たい水を飲むと、体が冷えてしまい逆効果になってしまうことがあるので、注意してください。
冷えた水ではなく、常温の水を飲んだり、温かいノンカフェインのお茶などで水分補給をしたほうが良いです。
また、しょうがや根菜など冬が旬の野菜には体を温める作用があるのでたくさん食べてください。特に、根菜には便秘解消には欠かせない食物繊維がたくさん含まれているので一石二鳥です。
軽い運動も便秘と腰痛の解消に効果的
妊娠中は、動くのがおっくうだったり、お腹のことを気にしてしまい運動不足になりがちです。運動不足になると腹筋や背筋が衰えてしまい腰痛はもちろん、腸の動きが低下し便秘になってしまいます。
運動が必要とは知りながらも、妊娠中は赤ちゃんへの影響が気になりなかなか運動はできないと思います。当然、飛んだり跳ねたりする激しい運動は避けなければいけません。軽く体を動かすだけでも効果があります。
妊婦さんにお勧めなのが運動がウォーキングです。ウォーキングと言っても、天気が良く、体調も良い日に歩いて近所の公園やスーパーに行くだけでも十分です。ただ、妊婦さんは突然体調が悪くなることもあるので、携帯電話や母子手帳、保険証は必ず持っていってください。
また、妊婦さんは汗をかきやすいのでタオル、水分補給のために水やお茶のペットボトルを持っていくと安心です。
薬に頼ることも必要
妊娠中は色々対策しても、症状は悪化しがちです。辛いときには、生活療法と併せて薬を使うことも1つの手です。ただし、薬を使うときは主治医に相談し、処方されたものを使うようにしてください。お腹の赤ちゃんに影響を与えない安全な薬を処方してくれます。