産婦人科で処方される便秘薬|ラキソベロンとマグミットの効果
妊娠をすると、それまで快便だったのに便秘になってしまったり、便秘の症状が悪化してしまうことが多いです。妊婦さんの7,8割が便秘に苦しんでいるとも言われます。
便秘で悩んでいるのであれば、恥ずかしがらずに定期健診、もしくは産婦人科を受診して主治医に相談してください。便秘を改善する方法を教えてくれたり、症状によっては便秘薬を処方してくれます。
お腹の赤ちゃんのことも心配なので、薬には頼りたくないと思うかもしれません。しかし、症状が悪化してしまった際には、便秘薬に頼ってでも早めに改善することが大切です。便秘を放置することは、妊婦さんにとってもお腹の赤ちゃんにとっても良くありません。
妊婦さんに処方される便秘薬
マグミット
マグミットとは商品名で、薬の成分は酸化マグネシウムです。塩類下剤というタイプの薬です。便は大腸によって水分を吸収されるのですが、マグミットは水分の吸収を抑えてくれます。
そのため、便は水分が多く、柔らかいままで肛門まで送られます。柔らかい便は、滑りが良いので、肛門も簡単に通り抜けることが出来るので、排便がスムーズになります。この薬の効果は、飲んでから6時間程度で発揮されます。この間に、意識的に水分を取ると、薬の効果を高めることが出来ます。
ちなみに、水分摂取の目安は1日に1.5リットルです。夏など汗をかきやすい時期は2リットルくらい取ってください。朝起きた時、三食と共に、入浴前後などこまめに水を取ってください。
マグミットには、便秘を解消させる目的程度であれば副作用の心配はありません。高マグネシウム血症という病気になる危険性があると言われますが、この病気は腎臓に疾患がある方や高齢者がなる病気なので、妊婦さんは心配しなくても大丈夫です。
ラキソベロン
ピコスルファートナトリウが主成分です。大腸刺激性下剤というタイプの薬です。薬が大腸を刺激して、大腸の動きを活発にしてくれます。すると、便はどんどん送り出され、硬くなる前に肛門に届くので、排便がスムーズになります。
この薬は液状タイプなので、症状にあわせて量を調整することが出来ます。まずはコップ一杯の水に10滴垂らして飲んでください。水は多めに入れて、しっかりと飲みきってください。
薬の効果は、飲んでから7〜12時間程度で発揮されます。効果が朝起きたときに発揮されるように寝る前に飲むことをお勧めします。
もし、お通じに改善が見られないときは、1日に1滴ずつ増やしてください。ただし、最大で15滴までです。大量に飲んでしまうと、腹痛、嘔吐、発疹などの副作用が出てしまうので、気をつけてください。
また、ラキソベロンは長期間使用すると、大腸は下剤がないと動かなくなってしまい、下剤依存症に陥ってしまう危険性があります。なので、どうしても辛いとき、そして短期的に使用してください。
ラキソベロンとマグミットは併用することが出来ます。ただ、飲みすぎてしまうと下痢になってしまうので、様子を見ながら量を調整して飲んでください。例えば、マグミットを飲むときは、ラキソベロンを8滴に減らすなど調整してください。
便秘の根本的な解決
マグミットもラキソベロンも副作用が少ない便秘薬ですが、長年使い続けるわけにはいきません。排便がスムーズになってきたら、徐々に薬を減らしたり、止めることを考えましょう。
ただ、便秘薬を止めるだけでは再び便秘になる可能性が高いです。便秘薬に頼りながら、食生活を改善して、自然にスッキリ出来る腸内環境を作りあげることが大切です。